ダイナースクラブが世界初のクレジットカード会社ですが、クレジットカードのシステムができるきっかけとなったのは、その創業者のフランク・マクナマラがレストランで財布を忘れたことがきっかけといわれています。
レストランでの出来事が1949年で、ダイナースクラブの設立が1950年ですから、1年でクレジットカードのシステムを考案して、会社を設立したことになります。しかもこのシステムは半世紀以上経過しても廃れることなく、さらに発展を続けています。
財布を忘れたマクナマラを助けたのは奥さんのようですが、マクナマラのアイディアは世界中の人々の経済的な豊かさにつながりました。
システムの考案には一流百貨店ブルーミングデールの創始者の孫、アルフレッド・ブルーミングデールと、弁護士のラルフ・スナイダーも関わっていて、ダイナースクラブは3人で設立しています。財布を忘れたレストランで1年後にもう一度食事をして、クレジットカードを使ったというのは出来すぎのエピソードのような気がしますが。
ダイナースクラブの設立前にすでにクレジットカードの原型は存在していました。今でいうと代行(ハウス)カードになるガソリンスタンドやデパートで利用できるカードでした。しかし、どこでも使うためにはカードを何枚を持たないといけなかったため、1枚でどこでも利用できるクレジットカードを考案したのです。
ちなみにレストランの名前はMajor's Cabin Grillというそうですが、インターネットで検索しても、ダイナースクラブのエピソードしか検出されないので、今では存在していないのかもしれません。
マクナマラがクレジットカードを考案することになった根本的な考え方は、財布の中身ではなく本質的な支払能力が通用するようにしたいということでした。この考え方がアメリカにおけるクレジットカードは信用力を現すステータスであるという根底にあるような気がします。
逆に日本ではクレジットカードやクレジットは借金というイメージがあり、お金がない人が利用するというイメージが長く続いていました。分割払いという制度も日本独自のものですが、一括で支払えないので分割で後払いをするというイメージが定着する原因にもなっています。
一括で支払うことができる能力と支払能力は根本的に異なります。定職があり毎月収入を得ていれば一括では支払えなくても、支払う能力があると判断するのが、クレジットカードの与信判断です。本質的な支払能力を評価してくれるクレジットカード制度が今の豊かな生活を支えてくれているのです。