銀行系のクレジットカード会社は、基本的に純粋にクレジットカード事業のみを取り扱っているクレジットカード会社といえます。海外では金融機関がクレジットカードを発行しているのがごく普通のことですから、一番基本的な事業形態といえます。
平成19年3月末時点でのクレジットカード発行枚数では銀行系が1億1千円万枚を超え、信販系の2倍近い数字となっています。これほど差が開いたのは本来信販系であった日本信販が合併で三菱UFJニコスになり、実質的に銀行系となった影響が大きいと思いますが、合併前から銀行系の発行枚数の第1位は圧倒的でした。
銀行が後ろ盾となっている安心感や、クレジットカード獲得に銀行が一役買っているということもあり会員数では銀行系が圧倒的に優位となっています。
銀行系のブランドとしてはJCB、VISAといったところが有名で、国際ブランドも兼ねていますが、国内ブランドとしてUC(ユニオンクレジット)、MC(ミリオンカード)、DC(ダイヤモンドクレジット)といったブランドがありました。
MCは後にUFJカードとなりDC、日本信販と合併し現在では三菱UFJニコスとなっています。三菱UFJニコスは銀行系クレジットカードとして位置づけられますが、実際はニコス、UFJ、DCの三つのブランドがそれぞれ別のシステムで稼動しています。具体的にはクレジットカード審査も全く別ですので信販系と銀行系が共存しているクレジットカード会社といえるかもしれません。
UCカードは現在クレジットカードの発行に関してはクレディセゾンが行っており、事業としてはクレジットカード加盟店事業だけに特化されています。
これらの国内ブランドとは別に外資系では、シティカード、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルも銀行系クレジットカード会社に分類されます。
銀行系クレジットカードのブランドはこの数年間で淘汰され、ほぼ三大ブランドに集約される状況となっています。JCBカードと三井住友VISAカードはすでに安定した信頼を得ていますが、そこに三菱UFJニコスという信販系のメリットを持った強力な集合体のクレジットカード会社が加わったことで、銀行系クレジットカード会社の新たな競争が始まったといえます。
銀行系という系列で見た場合には流通系、信販系に大きく水をあけた状況で、今後は系列内での競争が中心となることでしょう。これはクレジットカード業界を舞台としたメガバンクのリテール(消費者)部門の争いと見ることもできます。
業務提携も含めて、三菱UFJグループ(ニコス、UFJ、DC)、三井住友グループ(VISA)、みずほフィナンシャルグループ(セゾン、UC)といったグループ分けができますが、JCBカードに関しては三菱UFJグループがグループ会社とは認めていません。あまり大きすぎるため別格の扱いとした方が戦略的には有利と判断しているのかもしれません。
主な銀行系クレジットカード会社:JCBカード、三井住友VISAカード、三菱UFJニコスカード、シティカード、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル